ひらり、きらりと雪が降る

ジャニーズJr.9人組Snow Manのこと。太陽オレンジ向井康二くんのこと。

向井康二くん、Snow Manを応援すると決めた決意表明のようなもの。

春は、好きになれそうですか。

 

2019年8月8日。

SixTONESSnow Man、2020年同時CDデビュー決定。

おめでとう。本当におめでとう。こうして祝わせてくれてありがとう。

家で1人、ロックアイスに入れたカルピス片手に配信で見ていた私は、そのスクリーンに映ったお知らせと真っ先に右の拳を突き出した康二くんの姿をすぐには飲み込めなかった。暫く呆然としていたから、Fire StormもFIRE BEATも正直殆ど記憶にない(トラジャののえるくんが映ったところだけは覚えている、やっぱり胸に迫るものがあった)。我に返って、花束を持って少しだけ踊りにくそうにLock on!している9人を見て嗚咽するほど泣いた。嬉しかった。こんな風に嬉しくなるだなんて、知らなかった。

これは、私がこの日、Snow Manをどこまでも応援すると決めた日。その備忘録として、今の想いを残しておきたいと思う。

 

私は所謂掛け持ちタイプで、ジャニーズに留まらずたくさん推しがいる人生楽しいタイプだ。長くずっと好きな子は別ジャンルだけれどもう7~8年になる。こういうのってDDって言うんだっけ?そんな界隈の用語にも疎くなるほど、ジャニーズ、しかもJr.界隈は久しぶりだ。最初で最後だったJr.時代からの推しはデビューして今も事務所所属だけれど、私はその推しの所属するグループが未だにどうしても好きになれず、ユニット組んでから長くJr.で活動していたこともやっぱりしんどくてデビュー後に降りた。デビュー前にツアー?ドーム?ってなんやねん、話題づくりに利用すんな、といつも腹立たしく思っていた。まぁ降りるなんて偉そうな事言える立場じゃないただのキッズだったけれども。それからずっと、別ジャンルで長いことゆるくオタク人生を生きてきた。もうあんなしんどい思いはごめんだった。

 

そんな私は、ひょんなことからジャニーズに舞い戻る。きっかけは友人が推していたデビュー組だった(当時はまだJr.)。

友人がずっと関西Jr.を推しているのを、私は遠巻きで眺めていた。遠巻きだったはずなのに辛かった。なぜなら、友人がめちゃくちゃにしんどそうだったから。彼女の一番の推しは東京でキラキラした衣装を着て、疑いようもなくセンターで光り輝いているのに、それを応援する彼女は全く楽しそうじゃなかった。目を背けて関西Jr.達を推しても、やっぱり全然楽しそうじゃなかった。気持ちはとてもよく分かったし、こればっかりは他人が何を言ったところでどうにかなるものじゃない。どれだけ人気だったとしても、自分の中で一番じゃなければ意味がないのと同じように。

その友人が目を背けた先にいたのが、康二くんだった。

私は多分、友人の推しが関西にいる時から康二くんが好きだった。映像を一緒に観ながらセンターに沸く友人の横で、「このしゅっとした子が良いなぁ」なんてぼんやり思っていた。もちろん深入りはしない、辛くなるのが目に見えていたから。でも康二くんは、いつ観ても楽しそうで、パフォーマンス中はちゃんとアイドルをしていて、私はその雰囲気が好きだった。小顔でスタイルも良くてお洒落で、いつ見ても年相応の男の子だった。

康二くんが辿ったJr.人生については、私は語る資格がないので割愛する。いつの間にか個人戦になっていた康二くんのJr.人生は、なかなかな変遷を辿るなぁと他人事のように思った。いや実際他人事なんだけれど、ここに感情移入したらもうだめだ、と思う直感のようなものがあった。気付けば友人の推しはデビューしていて、友人はジャニオタを辞めていた。何度も言うけれど、気持ちはよく分かる。推しの望まない姿に対してオタクができることは、誰かを傷付けるのではなく黙って身を引くことだけだ。

私は康二くんのソロステージが好きで、特に大野くんの『Hit the floor』をやった時は天才かと思った。他の誰かではなく自分自身と勝負している感じが伝わって、はっとさせられたのを覚えている(例えるなら岸くんが周囲の人間アウトオブ眼中なのと同じ感じ)。そういう姿勢やどちらかというと俯瞰的な立場にいた昨今を見ていて、康二くんは個人戦に向いているなと思った(この感想はライトに遠巻きに眺めていた人間の一つの意見としてスルーしてほしい)。このまま個人戦なら、板の上に立つ康二くんも見てみたい。そう思い始めた自分に長いこと気付かないふりをしていた。何度も言うけど、しんどい思いはごめんだった。それに個人戦なら尚更、今のジャニーズではデビューできないことも察していた。

 

年明け。Snow Man加入の発表。『RIDE ON TIME』関西Jr.、Snow Man回。

そうきたか、と思った。この歴で、後がなかったと言われればそれまでかもしれないけれど、それでもこの歴で積み重ねたものを0にして一から勝負しようとする康二くんがすごいと思った。格好良いな、推すしかないじゃん。そう、思ってしまった。

Snow Manは年長グループでアイドル時代の滝沢社長の側近のイメージだったし、ROTを観てもやっぱりそうだなという印象だった。でも、ROTでもがき苦しんでいる6人が、宇宙Sixとの兼任だった目黒くんが、未知の新星ラウールくんが、そして康二くんが、9人が必死に手を伸ばしている様が、私の心を刺した。もうだめだと思った。不確かで不安定な未来をこの人達が掴むのを、見たいと思ってしまった。そこからは早かった。

 

色々あるのは想定していたけど、賛否両論がこんなに渦巻くのは予想外だった。変遷激しいJr.界隈にも、すっかりユニット文化が定着した証だなぁと思ったりもした。(ここであまり言及したくはないが、人としての品性を疑うような発言は心底軽蔑する。あなた達、それで自分の推しを文字通り亡くしたことないでしょ?私はあるよ。だから春が大っ嫌いだよ。)

康二くんが加入した先がSnow Manで良かったなと思ったのは、ダントツで6人が大人の優しい男性であったことに尽きる。その上で野心と向上心を持って、プライドがあって、夢を諦めていなくて。その様はよく分かった。You Tubeからも伝わってきた。目黒くんもラウールくんも、向上心の塊だった。

新曲も、歌舞伎も、ラジオも、雑誌も、少しずつ良い雰囲気になっているのが伝わってきた。康二くんはカメラ片手に動画でも写真でもメンバーの良さを伝えてくれて、グループに所属しているとこんな風に彼は輝くのかと、遠巻きでなくなった今ようやく思ったりもした。勢いに乗ってテレビに出て、そんな活躍が嬉しかった。

でも、やっぱりしんどかった。これでデビューできなかったら立ち直れない、新規のくせに私はもうそんな風に思っていた。アイドルでなくなる、その前にジャニーズですらなくなる可能性もあるJr.という立場は、応援し続けるには私にはしんどかった。なぜなら私は“ジャニーズで”アイドルをしているこの子達が好きなのであって、セルフプロデュースをアイドルに求めていないから、事務所を辞めただけでも推せなくなることは目に見えていたからだ。それにユニット所属と言ったって、各ユニット選抜で全く新しいグループが出ないとも限らない。そのユニットに入れても漏れても、もう地獄なのは目に見えていた。それくらい、Snow Manにいる康二くんは幸せそうだった。全力でメンバーを愛していて、メンバーに愛を返されていた。

そんなことを思いながら、6月の大阪に『三婆』を観に行った。初めて生で見る、板の上でお芝居をする康二くん。頭が小さくてスタイルが良くて声がぱきっと通って、愛らしくて格好良かった。誕生日をお祝いされてはにかむ姿も、共演者の皆さんににこにこ拍手している姿も、想像の何倍も可愛かった。やっぱり応援するしかないと思った。初めてファンレターを書いた。ただただ、応援していることを伝えたかった。

メンバーも見に来てくれて、心から喜ぶ康二くんがいた。その様子を共有してくれた。関西Jr.の子が来てくれた時も嬉しそうで、メンバーからもらったカメラでどんどん撮影していた。愛に溢れていた。確かに弟キャラで愛されキャラの康二くんだけれど、それは康二くんがみんなを「愛しているから」こその賜物なのだと思った。しんどい、でも降りられない。Jr.担になってしまったなぁとぼんやり覚悟を決めた。

 

ジャニーさんが天国へ旅立った。1週間もしないうちに生でパフォーマンスをすることになってしまったSnow Manは、息を呑むほど格好良くて、覚悟を決めた男の顔をしていた。あまりに格好良すぎて、泣いてしまったほどだった。舘様がデザインした白とピンクのスーツ、大量の桜吹雪から飛び出てくる9人、左手から桜を舞わせてみせる康二くんは魔法使いだった。

zip!のパフォーマンスも、ドッキリGPのわちゃわちゃも、メンバー皆が各々で出るバラエティも、全部全部好きだと思った。どこをどう切り取ってもこの9人すごいと思った。毎日上がるサマパラのレポにわくわくした。デビューしたい。デビューしよう。もう腹括るしかないと思った。

 

そして、8月8日。デビュー決定。本当に?本当に。おめでとう。ありがとう。嬉しい、嬉しい、嬉しい。

推しのデビューは、私にとって未来の約束だ。今輝いている康二くんが、Snow Manが、これから先もこの姿でずっと見ていられるという確かな約束。離れることなく、この9人で。それがとても嬉しい。この約束がどれだけ大切なものか、残念ながら失った人や亡くした人を持つ私は知ってしまっている。

もちろんこれがスタートで、そのもっと先の未来には何があるかわからない。でもようやく腹を決めることができた。やっぱりどこまでもJr.担に向いてなくてごめん。本気になるのがこんなに遅いファンで、本当にごめんなさい。

発表まで、本人達から匂わせないでいてくれてありがとう。驚いて、一緒に喜べて、泣ける時間をありがとう。

月並みだけれど、辛くて苦しいことは9人で分け合って、その分幸せを9倍にして、笑顔で突き進んでいってください。

2020年のその日まで、助走を怠ることなく、私も微力ながら突き進みます。頑張ろう。

デビューしたSnow Manと見たい夢はたくさんある。出てほしい番組も、やってほしいことも。因みに冒頭で述べた最初のジャニーズの推しは、私が長年出てほしいと思っていた番組に最近ようやく出演することができた。30分間、私は笑いながら泣いた。

 

ジャニオタを辞めた友人に、Snow Manの、康二くんの応援を決めたことを打ち明けた。そんな気がしてた、おめでとう、と彼女は笑って、私が布教する日を待ってくれている。

 

9人が、花降る道だけを歩んでいけますように。泥に塗れた水溜まりや、ぬかるみが、できるだけ少ない道でありますように。どこまでも前を向いて、その笑顔が、曇ることがありませんように。

康二くんが、春を好きになりますように。

これをもって、私の決意表明とする。

Snow Man加油